近年、少子・高齢化や核家族化の急速な進行、ライフスタイルの変化等により、社会的孤立、ひきこもり、子どもの貧困や格差、8050問題、ダブルケア、ヤングケアラー等、地域課題が多様化しています。そのため制度外や狭間にある問題、分野をまたがり様々な要因が複雑に絡み合った複合的な問題など、従来の施策・サービスでは対応できない様々な地域課題が増加しています。これらの課題解決には総合的・横断的な対応が求められます。そのような中、国において、社会福祉法が改正され、「重層的支援体制整備事業」が創設されました。このことにより、地域共生社会の実現に向けて、多機関協働による取組みを進めることが求められています。これまで本会が取り組んできた「住民相互の見守り・支えあい」・「地域連携・協働」による福祉のまちづくりと重なるもので、本会の果たすべき役割は益々重要となっています。
本会では、令和6年度から令和11年度までの“第5次地域福祉活動計画”を策定いたしました。今期の計画の策定にあたっては、さらなる「地域福祉の推進」「地域課題の解決」を目指すため、水巻町の「高齢者福祉計画」「障がい者プラン」「障がい福祉計画」「障がい児福祉計画」「成年後見制度利用促進基本計画」「再犯防止推進計画」「認知症施策推進計画」などの福祉分野の計画と社会福祉協議会の「地域福祉活動計画」と一体的な計画として「水巻町福祉総合計画」を策定いたしました。本計画は基本理念に「心豊かに 人と人とがつながる町 みずまき」と掲げて、子どもから大人、高齢者まで、異なる世代や障がいの有無、国籍に関わらず、住民一人ひとりの尊厳を尊重し、お互いに認め合い、支え合いながら生活が続けられる地域社会を築いていくことを目指します。
地域においては、改めて人と人との関わりの大切さが確認され、新たなつながり方による地域づくりに取組んでいく必要性が高まっています。そのため「誰もが協働し、話し合い、支え合い、安心して暮らすことができる地域」を目指し、住民同士の福祉コミュニティづくりである「地域福祉ネットワーク活動(小地域福祉活動)」の推進を今後も重点事業に掲げて、地域住民・行政・関係機関と連携を図りながら積極的に取り組みます。
また、新型コロナウイルス感染症による生活福祉資金(緊急小口資金の特例貸付)においては、貸付後の償還が開始されましたが、多くの世帯で収入の減少や不安定就労による生活困窮が続いています。そのため、個別訪問相談と電話による相談やアンケート調査等を実施して、世帯に寄り添った相談支援に努めます。
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